シナリオ部分

 全体的に不満ありすぎ……。続き物に重要な人の生き死にがちゃんとしてないし……。
妹と母は生きてるんだろうか……。
 あと、原作で好きだった、お骨(仏舎利だったかな?)と見せかけて干菓子を食べて驚かすところがカットされてたし、憑き物行ってから、久遠寺夫婦を説得する場面もカットされてたし……。なんか、特にシナリオが出来を引っ張ってる感じがした……。
(後は、思い付いたら追加or追記)

キャスト

 個人的には意外と見てたら関君以外、違和感なかった。長い間読み返してなかったせいだろうか。
 あと、京極先生がどこに出てたか分からない。最初に出てきた兵隊の帽子かぶってた人だろうか?
その後で京極堂と話してるおっさんは京極先生じゃないはずなので、それ以外に心当たりがないな。

演出

カメラワークor撮影

 何故なら、この作品カメラワークが結構ウェイト占める。
 微妙に酔いそうなカメラの傾け方で会話が続いていたりとか前半が特に顕著なので、あれは何かの心理操作狙いなんだろうか?
 眩暈坂の場面なら分かるんだか、ろくに使われてなかったし(笑)
 あとはぐるぐる回したり、よく動かすなーという気がした。
 OPの写真はピント(?)を合わせる○の部分がちゃんと映ってて、「おお、本格的だなー」と思った。

照明効果(というか光系)

 結構ある。というか、げんなりするほどある。
 ピカチュウショック起こさせそうな稲光はやるわ、姑獲鳥をいろんなところに投影させるわ、スポットを夜の眩暈坂歩いてる関君当てたり、みんな座って謎解きというか説明してる時に妙に動かすわ……全体的になんかチープすぎ(笑)

小道具・大道具・建物・衣装

 ほとんど、当時のものと違和感ない感じがした。ただ、最後の久遠寺医院の火災は、CGの炎+模型を燃やす+等身大の一部を燃やすといった感じと撮り分けしてて、日本映画の限界を感じた。紙芝居を水木先生が描いてたのはビビった(笑)オーラスに墓場の鬼太郎登場ですか(笑)後は特に違和感はないな。

総評

とりあえず、一言。
酔い易い人と、ポケモンショックで具合悪くした人は気をつけろ!


 まあ、宣伝及び前評判の全てがほとんど間違っていないものであったなと思う。
 そもそも、県民性が原因なのか前評判が悪かったのか(大方前評判だろうが)、公開初日の二回目の放映で席が15%も埋まってないってどないことやねん……

http://movie.maeda-y.com/movie/00558.htm
超映画批評 『姑獲鳥の夏』10点(100点満点中)

 とりあえず、前評判といえばこれだが、概ね言いたい事が分かる。個人的には二三十年前に公開されてたらヒットしたかもという気がした。
 もしくは、ポプラ社か何かから子供向けに書き直した京極シリーズを具現化しました、みたいなデフォルメっぽさはあった。
 しかし、悲しいかな個人的にはスタッフの技術と役者の演技は合格点だと思っただけに、シナリオor構成には残念。それに、あのスタッフで明智金田一シリーズをリメイクしたらヒットするんじゃないか?という気がぷんぷんしたので、相手が大きすぎたということか。

(以下ほとんどネタバレ)

俺女

 何故、俺は俺と言ってはいけないのか。
 みんな、俺が俺というと変な顔をする。


 俺が女の子だから?
 俺が鴫崎佳恵という名前だから?
 俺が典型的な暗くて教室の片隅で一人本を読んでそうな風貌だからだろうか?


 それは、間違いではない。むしろほとんど当てはまっているといっていいと思う。
 しかし、喋り方はこの通り「俺」が一人称の男言葉だ。それが俺に合っていないからといって何が悪い。自分の勝手ではないか。
 この喋り方で、数々の人が離れていったのは事実。一時期はやめようかと思ったこともあった。
 けれど、
 この喋り方じゃないとまるで誰かを演じているみたいで、
 それが俺は嫌いなんだと思う。
 自分が自分であるために必要なんだ。




「ふむ、えらいね」
 それは、高校の入学式後初HRでの自己紹介の時にこの口調でどん引きされながらも紹介して席に戻った時に、隣の席に座ってた子が言ってくれた言葉。
 上月椎奈、それがその子の名前だった。
 彼女はHR後の休み時間にも話しかけてきた。
「いつもそんな口調なの?」
「そうだけど」
「ふーん」
 そう言って彼女はひとしきり頷くと、いきなり前置きなしに言った。
「友達になってくれないかな? 気に入った」
「え?」
 それは誰からも言われたことのない台詞だった。少なからず、動揺した。目の前が真っ白になるぐらい。
「いいのか?」
「いいともいいとも。私の中学からここに来たの私だけだからさ。友達いなかったんだ。それに、よっちゃんには感心したし。今時、こんなはっきりした自分を通した人も珍しい」
「そうか・・・」
 「でさ」、と言いながら椎奈さんは身を乗り出した。
「その口調、なんかの小説読んだ影響?」
「うん、そうだが」
「私もさ、本読んだ影響でよく口調が変わるんだけど、学校ではさすがに出せないなあ」
「まあなあ・・・」
「ということで、よろしく」
 椎名さんは右手を差し出して来たので、ほとんど反射的に手を握る。それが俺たちが友達なった始まりだった。



 こうして友人ができ、俺には彼女のおかげでより自分の言葉に自信が持てるようになった。
 これからどうなるか分からないが、とりあえずは自分らしく生きたいと思う。

アンダカの怪造学 日日日

 全体的にクセがあるが読み易い文章であった。登場人物はほとんどキャラがたっているが、それ故のくどさもあるというのはごまかしきれないようだ。
 内容は全体を通してワクワクさせるような展開であるが、最後の収束すべき部分を収束させていないのは次巻へのひきであると思われる

以下はネタバレありの感想

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